私の経験
(2007年12月3日 塚本 稔)
私はこの仕事を始めて、もう二十数年になります。
一番最初に配属されたプロジェクトは当時、国内でも数本の指に入る巨大プロジェクトでした。
そこで、新人の私が最初に与えられた仕事は、膨大に出力させるリストの整理やその出力させてリストに意味も分からずマーカーを引いたりと、これがコンピュータ会社の仕事かと思うような仕事でした。
しかし、当時の私や他の同期のメンバーが、その巨大プロジェクトで他の仕事をこなせるわけでもなく、当時のプロジェクト全体の中で考えれば当然のことたっだのだと思います。
しかし、徐々に仕事に慣れ、他の仕事も憶えてきた私は、不満と不安を抱えていました。
不満とは、『もっと、自分は出来るのに!!』という思いです。
不安とは、『他のプロジェクトでは、自分の技術では通用しない!!』でした。
技術者の方なら、同じようなことを考えたことが、一度はあるのではないでしょうか?
当時は、あまりモチベーションという言葉を使わなかったと思いますが、この不満と不安がモチベーションを下げる要素のひとつになっているのではないでしょうか?
プロジェクトの中で与えられた仕事をこなしているだけでは、この不満と不安を払拭することは出来ないでしょう?
方法はいくつかあるのでしょうが、
ひとつは外に求めること。すなわち、自分が望む他のプロジェクトに移ること。
これは、一時的には効果があると思うのですが、いずれ不満と不安が再浮上します。結果として、同じことの繰り返しことなるでしょう。外的要素で上がるモチベーションが、効果的ではあるのですが、維持することは難しいと思われます。
もうひとつは、内に求めること。すなわち、自分自身でプロジェクト内の立場を変えること。もちろん、いろんな状況があるので、どうしようもない場合もあると思います。
しかし、自分で状況を変えることが出来るということは、自分が認められていることでもあります。
以前読んだ本に書いてあったのですが、人間の欲の最終は、金でも物でもなく『認められたい』という欲だとありました。
私も当初のプロジェクトの中で、『認められる』ことで立場や仕事の内容を変えることが出来たと思っています。
決して自分が望むプロジェクトが常に存在するとは限りません。
そんな時は、自分の現状況を変えるには、どうすればいいのか?を少し考えてみてください。
それを考えること実行することで、不満と不安を解消でき、自信に繋がります。
ここで得る自信は、不満と不安をすべて払拭できるぐらいの自信となると思います。
何故なら、自分自身で状況を変えることが出来るのですから・・・