見てくださいこの○○!

皆さんは今”○○”に何を入れたいですか? 報道特集の裏側でお馴染み、テレビ東京様の代名詞「見てくださいこの大きな蟹!」というフレーズ。言葉だけではなく状況も合わせてすばらしいアピール力だと思います。地震速報などの重要かつ緊迫感のある特集を他社が一様に報道している中で、1社だけグルメ情報をほのぼのと平穏な日常を繰り広げている状況は目立ちますよね。他とは違う何かを実施すること、更に「同じ内容で疲れたから、気晴らしがしたい」という需要にも意図せず応えられていることがミソだなあと感じます。元は緊急対応要員としての人材確保と予算の問題で突発的な特番に対応できないことが要因だったようですが、偶然だとしても企業として見習うべき好事例ですね。

ところで、「アピール力」ってそもそも何なのでしょう?日本社会においては「面接」「自己PR」に対してセットで使われている印象ですよね。Google検索でも一面に就職活動関連の話題に紐づいています。日本人はアピールする機会そのものが少ないのかと思うと国民性が出るような気もしますが、いったん横に置いておくとします。

元は「訴えかける行為」にあたります。感情や理解を求めて要求すること。能動的に人の心を動かすことなんですね。つまり、対象は人なので「こんないいものありますよ~!」と叫んだところで、相手がいないとアピールすらできないのです。極端な例ですと富士山の山頂で潜水艦のプレゼンをしたところで人もいなければ需要もありません。相手がいれば声を届けるためにできることはたくさんあります。相手はどんな人なのか、どんなことに興味があるのか、興味を呼び起こせば相手にメリットはあるのか。相手を見つけて、知ること。そして、的確に物事を伝えられること。整理してみると、「アピール力」にはいろんな能力が含まれていますね。調査するための行動力、冷静に客観視をした分析力、物事を伝える発言力……そもそも人に興味を持つこと、気づきを持つことができることも必要なのではないでしょうか。

考えれば考えるほど思うことはありますが、シンプルにまずはひと言!「見てください!」と呼びかけることが第一歩。皆さんは今、何をアピールしたいですか。

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