会話を続けようと頑張って話題を振るけど、うまく会話が続かない事ってありませんか?会話を続けるのに重要な事は、話題を振る事ではありません。『「人と話すのが苦手」を克服する方法』の第2回目は、相手とコミュニケーションを取る時に最も大切な事をお伝えしたいと思います。
(2020年3月16日 企画推進室)
まず「気持ち」を大切にする
話をしようと思う人は、聞いて欲しいんです。漫画の彼女は、お店の話をしたかったのでしょうか?もしかしたら、そのお店で芸能人に出会った話をしたかったかもしれません。
会話を続けるために、一番大切な事は何より「聴く」事なんです。相手の「話したい」という気持ちを尊重し、聴いてあげる事が大切。それも、ただ「聞く」のではなく、目と心がついた「聴く」の方でしっかりと聴いてあげる事が重要です。
有名なビジネス書「7つの習慣」の第5の習慣は「まず理解に徹し、そして理解される」です。話を聴く習慣を身につけましょう。
とは言え、「聴く」と「聞く」って具体的に何が違うのでしょうか。
本日の克服
そこで今回は、「傾聴」という手法についてご紹介します。
人と人との関係において「理解してもらいたい」という気持ち、いわゆる「承認欲求」というものが多かれ少なかれ存在します。
場合によっては、この「承認欲求」が元でトラブルにまで発展するようなケースもあります。例えば「あの人は全然わかってくれない」という不満は、「もっと私を理解してほしい」という気持ちの裏返しです。人が怒る、いじわるをする、といった行動の裏にも「何かを理解してもらいたい」という気持ちがあります。
「承認欲求」への対応として必要な事は「対話」、しかも「聴くこと」が重要なカギです。相手の話にしっかりと耳を傾け、気持ちに寄り添い共感する事で相手の「承認欲求」を満たすことができます。そして、そのために有効な手法が「傾聴」です。
「傾聴」とは、単に「相手の話をよく聞く」というものではありません。大切な事は相手が「理解してもらえている」と思う事なのです。そのためのポイントをご紹介します。
1.姿勢
相手と会話する時に、「しっかりと聴いている」と態度で示します。作業の手を止めて、相手の目を見て、相槌を打ち、表情で答えます。
2.反復
「今やってる仕事が気に入らない」という愚痴をこぼす人に対して、「仕事で気に入らない事があるんだね」という具合に相手の言ったことを自分の言葉で反復します。反復により相槌以上に「聴いてもらえている」という思いが強くなります。
漫画の例で言えば、「噂のケーキ屋さんに行ってきたの」という彼女に対して、「へぇ、あの有名なケーキ屋さんに行ってきたんだ」と反復してあげると、聴いてくれているという想いが強くなったかもしれません。
3.質問
わからない所は、聞き流さずに質問しましょう。質問する事でこちらが何を知りたいのかが伝わります。
4.全てを受け入れる
会話の内容によっては賛成しがたい事や、アドバイスしたくなる事があるかもしれません。しかし、まずは相手の話を全て聞いて、受け入れるように努力してみましょう。否定から入るのではなく、「そう思うんだ。もう少し聴かせて」というように、相手を受け入れる姿勢が大切です。
これも漫画の例で言えば、自分の知っている事を伝えるより前に、相手が言いたい事を全て言ってもらう。「何を伝えたいの?全部聴かせて」という姿勢が必要でしたね。
という事で、本日の内容はここまで。「傾聴」の手法を簡単にご紹介しましたが、「傾聴」の極意は「共感」です。まず相手に「共感」し、相手の話をしっかりと「聴く」事から始める。ぜひ普段の会話に取り入れてみて下さい。