トップダウン型組織とボトムアップ型組織。「うちの会社は現場の声なんか聴いてくれないからトップダウンかな?」なんて会社も多いと思いますが、分かりそうでよく分からないこの2つの違いを考えてみました。
(2022年10月24日 企画推進室)
トップダウンとボトムアップ
会社や組織と言えばトップダウン、と感じるぐらい日本企業の多くで取り入れられているスタイルだと思います。
「トップ→ダウン」ですから「上から下へ」という意味ですよね。逆に「ボトム→アップ」は「下から上へ」となります。
では、何が「上から下へ」、「下から上へ」なのでしょうか?
とある資料では
- トップダウンは上層部が意思決定して、下層部に伝達する。
- ボトムアップは下層部が意思決定して、上層部が承認する。
とありました。
それぞれのメリット・デメリットについては次のようなものが考えれます。
トップダウンのメリット・デメリット
トップダウンのメリット
- 全体の一貫性がある
- トップが決定を下して、全社員に指示をするため意思決定から実行までの速度が速い
トップダウンのデメリット
- 現場の声を取り入れず、誤った決定が下される可能性がある
- いわゆるワンマン経営など、現場からの反発が生まれやすい
ボトムアップのメリット・デメリット
ボトムアップのメリット
- 現場でのモチベーションや参加意欲が高まる
- 多様な意見の尊重やイノベーションが生まれる可能性が高い
ボトムアップのデメリット
- 全体最適ではなく、部分最適になってしまう可能性がある
- 承認プロセスや意見をまとめるのに時間がかかる
どちらがよいか
現実的に考えて完全なボトムアップって難しいと感じました。
一人ひとりの意思決定や意見の調整をしながら承認していては、上層部はそれだけでパンクしてしまいます。
しかし、トップダウンで全ての社員を命令どおりに動かすのがベストでないのは明らかですよね。
可能な限りボトムアップを進めるためにはどうすればよいか?を考えた時に
- 方針を提示する。
- 方針に従い、現場で判断する。
- 承認が必要な場面で、上層部への承認を依頼する。
という形が最もスムーズに行くような気がします。
では、「方針」とは何か。
それぞれの階層によって、指示を出す内容も変わってくると思います。
新入社員であれば、どういった作業を行うのかという作業内容を指示する必要がありますよね。
ベテランであれば、作業レベルではなく、何を優先させるかといったビジネス全体としての優先度でしょうか。
いずれにしても、一番の指針は
会社としての「ミッション」「ビジョン」「バリュー」といった形で表現される、「組織のあるべき姿」ではないかと思いました。
一人ひとりが「組織のあるべき姿」を大切にする事で、始めてボトムアップが実現するような気がします。