先々週に「唯一のダイエット法」という記事を書きましたが、今回はその続編になります。前回は「なぜダイエットをするのか」(意欲)、「なぜ痩せるのか、何がダメなのか」(知識)について書かさしていただきました。今回は「どうやって痩せるのか」(スキル)と、タイトルにもある「唯一のダイエット法」とは何か、について書きたいと思います。
(2022年07月11日 企画推進室)
唯一のダイエット法
どうやって痩せるのか
痩せるためには
摂取カロリー < 消費カロリー
の関係を作る必要がある、とお伝えしました。
では、どうやって痩せるのか、という話ですが
上記関係を作るためには、結局のところ
- 食べる量を減らす
- 運動する
という結論になるわけです。
しかし、ただ単に食べる量を減らしただけでは問題がある事は前回もお伝えしています。
そのために、毎日食べたものの栄養素、特に
- タンパク質(P)
- 脂質(F)
- 炭水化物(C)
の量をメモしていきましょう。
PFCバランスと呼ばれるものですが、このバランスを取る食べ方がベストです。
コンビニやスーパーで売られている商品の多くには、タンパク質、資質、炭水化物の量が記載されていますし、スマホのアプリで料理名を入れたら自動的に計算してくれるものも多くありますので、ぜひ活用してみてください。
では、どういうバランスで食べれば良いかをご紹介します。
サンプルとして以下の方を例として考えてみます。
・40歳、男性、身長170cm、体重80kg、体脂肪率25%、ほぼ運動しない
以下の手順で計算してみてください。
1.基礎代謝量
次の式で基礎代謝量を計算します。
- 男性: 13.397 × 体重kg + 4.799 x 身長cm – 5.677 × 年齢 + 88.362
- 女性: 9.247 × 体重kg + 3.098 x 身長cm – 4.33 × 年齢 + 447.593
サンプルの方であれば 1,748.872kcal になります。(基礎代謝量計算で検索すると、自動で計算してくれるサイトが色々あります。
2.活動代謝量
次の条件で活動代謝量を計算します。
- ほぼ運動しない (基礎代謝 × 1.2)
- 軽い運動 (基礎代謝 × 1.375)
- 中程度の運動 (基礎代謝 × 1.55)
- 激しい運動 (基礎代謝 × 1.725)
- 非常に激しい (基礎代謝 × 1.9)
サンプルの方であれば 2,098.646kcal になります。
基本的には、これが1日に必要なカロリー量になります。つまりこれより摂取カロリーを少なるする事が目標ですね。
まずはマイナス300Kcalぐらいを目指してみましょう。
3.徐脂肪体重
次に、徐脂肪体重を計算します。
- 体重×(1ー体脂肪率)
サンプルの方であればは60Kgになります。
80×( 1 ー 0.25)=60
4.必要な脂質、たんぱく質の量を計算
1日で摂取が必要な脂質とタンパク質の量を計算します。
たんぱく質は、肌や筋肉等、健康的に痩せるために必要な栄養素になります。
脂質も、成長ホルモン等に使用されるため健康的に痩せるには、最低限の量を摂取した方が効果的です。
- たんぱく質:徐脂肪体重×2(単位:グラム)
- 脂質:徐脂肪体重×0.8(単位:グラム)
サンプルの方の場合、たんぱく質が120g、脂質が48gになります。
5.炭水化物の量を計算
上で計算した、たんぱく質と脂質からカロリー量を計算します。
たんぱく質は1g当たり4kcal、脂質は1gあたり9Kcalになります。
サンプルの方の場合、120×4+48×9=912Kcal
目標カロリーから、算出したカロリーを引くと、炭水化物で摂取するカロリー量になります。
(2,098.646ー300)ー912=886.646Kcal
炭水化物は1g当たり4Kcalですので、4で割ると摂取する量になります。
886.646÷4=221.6615g
6.目標のPFCバランス
- たんぱく質:120g(エネルギー比26.7%)
- 脂質:48g(エネルギー比24%)
- 炭水化物:221.6615g(エネルギー比49.3%)
このようになりました。
一般的に理想とするPFCバランスは
- たんぱく質:13~20%
- 脂質:20~30%
- 炭水化物:50~65%
とされているので、若干たんぱく質多めになっています。(少なくとも、理想とするPFCバランスに収まっていれば大丈夫です)
あとは、このバランスの範囲であれば何を食べても大丈夫。ケーキを食べても肉を食べても唐揚げを食べても、1日の収支がこの範囲に収まるように気を付ければ何でもOKです。
とは言え、正直1日に120gのたんぱく質を摂取するのは大変です。
例えば卵でこれだけの量を食べようと思うと、約20個食べる必要があります。
また、それだけの卵を食べると脂質の摂取量が100gぐらいになってしまいますので、プロテインなどのサプリを活用する事をお勧めします。
食べる量を減らすだけではなく、PFCバランスに気を付ける事。
それから運動をして活動代謝量を上げる事でダイエットの効果が大きくなるのは明らかですよね。(運動した分の目標カロリー数を上げても大丈夫)
では「唯一のダイエット法」とは
ここまでで、
- 「なぜダイエットをするのか」(意欲)
- 「なぜ痩せるのか、何がダメなのか」(知識)
- 「どうやって痩せるのか」(スキル)
について書いてきました。
ここで本題の「唯一のダイエット法」についてですが
ダイエットは長期戦です。何より継続する必要があります。逆にダイエットの敵は継続できない、止めてしまう事だと思います。
そのためには、知識、スキル、意欲の3つをしっかりと身につけ、ダイエットを日常の中で「習慣化」させる事が何より大切です。
「習慣化する事」こそが「唯一のダイエット法」になるという訳です。
ダイエット法についてはPFCバランスを考えた食事をご紹介しましたが、ランニングや筋トレ、単純に食事の量を少し減らすだけでも効果はあります。
繰り返しですが
摂取カロリー < 消費カロリー
という風になれば痩せていく訳です。
まずは無理をせず、継続させる事を意識してみてください。
それと、減量は1ヵ月に体重の5%以内にしましょう。