映画・ドラマ漬けの盆休み/企画推進室

今年の盆休みですが、有休と合わせて9連休でした。とは言え、コロナ禍の最中でどこに行くでもなく、映画を観に行ったり、家でNETFLIX三昧だったりしただけなのですが。今回は、そんな映画・ドラマに使われた格言についてご紹介しようと思います。

2020年8月17日 企画推進室

コンフィデンスマンJP プリンセス編

まずはこの映画。久しぶりに家族で観に行った映画でしたが、確か前作も家族で観に行った記憶があります。

凝ったシナリオと演出で毎回楽しく観させていただいいます。出演者も豪華なんですが、今回は一部の出演者に色々あったようで・・・まぁ、この辺りは本題ではないのでスルーしておきましょう。

さて、冒頭で使われていたのがヘミングウェイの格言

仲間より秀でることは、崇高なことではない。真の崇高さとは、過去の自分よりも優れた人間になることである。

主人公の「私たちは何にでもなれる」というセリフと共に、意味深い内容ですよね。

「どこかで聴いたような内容」と、この格言を「ありきたり」と見るかどうかは、その人しだいかもしれません。

確かに似たような格言は多々あり

  • 他人と比較してものを考える習慣は、致命的な習慣である (ラッセル・哲学者)
  • 他人と比較して、他人が自分より優れていたとしても、それは恥ではない。しかし去年の自分より、今年の自分が優れていないのは立派な恥だ(ラポック・哲学者)
  • 人と比較をして劣っているといっても、決して恥ずることではない。けれども、去年の自分と今年の自分とを比較して、もしも今年が劣っているとしたら、それこそ恥ずべきことである。(松下幸之助)

まだまだあるのですが、これだけ多くの偉人が語っている内容です。スルーする手はありません。

現代人の多くの人は「欠乏マインド」にあります。成果、幸福は有限であり、自分が得るか別の誰かが得るかのの2択だという考え方です。逆の考え方が「豊かさマインド」。幸福を得る方法は無限であり、皆が幸せになれるという考え方です。

多くの偉人は「豊かさマインド」を持っており、その行動指針は「いかに他人や社会に貢献できるか」という点ではないでしょうか。

「豊かさマインド」を持つためには、まず自分と誰かと比較する事をやめ、過去の自分と今の自分を比較する事から始めてみるのがよいかもしれません。

 

続いてNETFLIXからこちら

ロマンティックじゃない?

こちらはNETFLIXオリジナル作品のようです。あらすじは

恋愛に夢も希望も持てない建築家が目覚めると、そこは大嫌いなラブコメの世界。一刻も早く元の日常に戻るため、お決まりのハッピーエンドを目指すが…。

NETFLIX公式HPより

とにかく愉快なコメディです。自分の事が嫌いで常に自信が持てない女性が主人公。ある日事故に会い病院で目覚めると、なぜか大嫌いなラブコメの世界に変わっています。住んでいるアパートはラブコメの主人公が暮らすような部屋に変わっており、ラブコメの主人公のようなイベントが次々起こり、大金持ちのイケメンからも告白されます。こんな世界は本当の世界じゃない。元の日常にもどすにはラブコメのような定番のハッピーエンドを迎えればいいに違いないと行動するのですが、そんな中同僚でオタクの友人の事が好きだったと気づきます。しかし、その友人は美人のモデルと恋に落ちて・・・

そんな作品の中の一説がこちら

幸福とは、考えること、言うこと、することが 調和している状態である( マハトマ・ガンジー)

こちらも非常に深い言葉ですね。ポイントは統一と調和でしょうか。

ガンジーは、この後に続く言葉として

重要なのは行為そのものであって、結果ではない。行為が実を結ぶかどうかは、自分ではどうなるものではなく、生きているうちにわかるとも限らない。だが、正しいと信じることを行いなさい。

と言っています。

ビジネスではどうしても結果を求められがちです。しかし、ミッションとビジョン、そしてアクションが調和している会社は最終的に実を結ぶのではないでしょうか。

同じことが個人にも言えますね。言ってる事とやってる事がバラバラな人は評価されないだけでなく、人生の幸福からどんどん外れていくような気がします。

「嫌われる勇気」で有名なアドラー心理学では

一人の人間の人生を全体的にとらえようとする学問であり、その人すべての反応、動き、衝動の中に、人生への態度が正確に表れていると考える。

A・アドラー「生きるために大切なこと」より引用

とされています。

「頭ではわかっているけど、なかなかできない」とか「ダメだとわかっていても、つい感情的になる」という事を認めていません。意識と無意識、理性と感情、心と身体、のように人間を分割して、相互が矛盾しているという風には捉えていないんです。

逆に言えば、行動がその人の全てを表しているとも言えます。

アドラー心理学で言えば「頭ではわかっているけど、なかなかできない」のではなく、「したくないから、なかなかできないという言い訳をしている」のです。

自分の人格を認めてもらうには、考えを語り、その通りの行動を起こす事が重要だという事はないでしょうか。

 

作品の話しに戻りますが、最終的に主人公は「本当の自分」を手に入れるのですが、それこそがガンジーの言う「調和した状態」な訳です。

ガンジーの言葉は作品の中盤で何気なく出てきただけなので、観た人でもこのセリフを覚えている人は少ないかもしれませんが、主人公の幸せとはどういう事かを言い表しているような気がします。

 

映画やドラマなどの作品には多くの格言が使われています。使われている格言には作品を創る人の考えが反映されているのかもしれません。こんな風に考えを巡らせてみると、作品に対する見え方も変わってくるかもしれませんね。

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