こんな事を考えた事はないですか。嫌な上司、理不尽な業務命令、やりたくもない仕事・・・。でも、生活の為には嫌でも働ないといけないし、転職しても今より良くなるかわからないし・・・。
仕事が充実して、会社に行くのが楽しみだ、という人は本当に幸せですよね。でも、生きていれば、いろいろな葛藤があります。「周囲に流されず生きていきたい」誰もが一度は考える事ではないでしょうか。今回はそんな生き方のヒントとして、キャリアカウンセリングの世界で有名なジョン・クルンボルツ博士の提唱した「プランド・ハップンスタンス理論」をご紹介します。
(2019年12月9日 企画推進室)
キャリアとは
「キャリアカウンセリング」という言葉は聞いた事がある方もいると思いますが、「キャリア」という言葉から仕事の経歴や働き方、転職なんかのカウンセリングのように思われるかもしれません。
しかし、「キャリア」とは「積み重ねた経験」、「これから積み上げていく経験」を指します。
学生であれば、どんな学校に入学し、どんな勉強をするのか。どんな会社に就職するのか。そしてどんな仕事の経験を積んでいくのか。
その後の人生においては昇進や転勤、転職、退職。結婚や子育て。地域のボランティア活動に定年退職後の第2の人生。これら全てが「キャリア」です。つまりキャリアとは生き方そのものですね。
こういった「キャリア」についてサポートする人が「キャリアカウンセラー」や、国家資格でもある「キャリアコンサルタント」です。
プランド・ハップンスタンス理論
最初にも書きましたが「プランド・ハップンスタンス理論」とは、キャリアカウンセリングの世界で有名なジョン・クルンボルツ博士の提唱した理論です。
この理論の主張とは「偶然の出来事が人のキャリアに大きな影響を及ぼすことに注目し、予想外の出来事は望ましいものである」という事であり、予期せぬ出来事をキャリア形成の機会ととらえる事が出来たとき、その出来事を「プランド・ハップンスタンス」と名付けました。
「偶然の出来事」を、いかに「プランド・ハップンスタンス」に変える事ができるかが、大切だという事です。
「偶然」というキーワードから、「人生とは何が起こるかわからないから計画を立てずにありのままに生きていけばよい」という風に解釈される事がありますが、そういう訳ではありません。
「偶然の出来事」を「プランド・ハップンスタンス」に変えるためには5つのスキルが必要だと言っています。
5つのスキル
1.好奇心「Curiosity」
2.持続性「Persistence」
3.柔軟性「Flexibility」
4.楽観性「Optimism」
5.冒険心「Pisk-Taking」
この5つのスキルを駆使して、常に挑戦しつづける事です。環境や状況を変えるのはすごい不安があると思います。しかし、常に新しい学びの機会を探し(好奇心)、失敗しても負けずに努力を続け(持続性)、変化を恐れず(柔軟性)、チャンスは必ずやってくると信じ(楽観性)、結果が見えなくても行動を起こす(冒険心)事で、必ず良いキャリアが築けるという事です。
そうして良いキャリアが築けた時、本当に「周囲に流されない生き方」が出来たのだと言えるのではないでしょうか。
この中でも特に、冒険心「Pisk-Taking」は重要なスキルです。リスクを取る事を恐れず行動を起こすというのは非常に不安です。生活はどうしよう。家族はどう考えるだろう。今の生活は・・・・。いろいろと考えてしまう事があるでしょう。
何も無計画に冒険を起こせという事ではありません。
5つのスキルを駆使して行動を起こせば、そこに発生する「偶然の出来事」を「プランド・ハップンスタンス」に変える事ができるのです。
まずは小さな事から、例えば、仕事が終われば真っすぐ帰宅するのではなく、公開セミナーに参加してみる。Facebookのグループに参加してみる。久しぶりに同級生に連絡を取ってみる。新しい学びを始めてみる。
そういった行動からでも「プランド・ハップンスタンス」が起こせるかもしれません。
また、「プランド・ハップンスタンス」は個人のキャリアだけでなく企業にも言える事だと思います。エクステックの企画推進室でも、(詳しくは書けない事も多々ありますが)様々な取り組みをしています。もちろん、ビジネスとして会社の収益に直結しない活動も多くありますが、そんな活動を通して多くの出会いや学び、新しいチャンスが巡ってきています。
まずは恐れずに、面倒がらずに、前向きに行動してみましょう。5つのスキルを駆使すれば、きっと「プランド・ハップンスタンス」を活かすことができるでしょう。