自主性と主体性

「自主性」と「主体性」って言葉、似ていますよね。「自主的に行動しましょう」なんて言われる事があるかもしれませんが、「自主性のある人」と「主体性のある人」ってどっちが望ましいと思いますか?気になったので調べてみました。

(2022年11月28日 企画推進室)

主体性と自主性の意味

辞書によると「自主性」の意味は以下のとおりです。

他からの指図や干渉によらずに、なすべきことを自分の意思に基づいて行うさま。

もう一方の「主体性」は、

他に強制されたり、盲従したり、また、衝動的に行ったりしないで、自分の意志、判断に基づいて行動するさま。

との事です。

いまいち違いがわかりにくいですね。

主体性と自主性の違い

自主性は、「自分の役割や指示された事」を率先して行うというニュアンスがあるそうです。

一方の主体性は、やるべき事を「指示されなくても考えて行う」というニュアンスですね。

 

例えば、仕事の分担が割り振られたとして、自ら計画を立ててきちんと予定どおりに終わらせるような態度は自主性と言えると思います。

一方、分担された作業が予定より早く終わった時に、次にすべきことや、チームに貢献できる事を自分で考えて実行するような態度は主体性と言えるでしょう。

 

簡単に言えば、「用意された役割や作業」を言われなくても行う事が自主性。

「誰からも用意されていない役割や作業を考えて」実行する事が主体性です。

 

このように書くと、「主体性」の方がよさそうですが、組織においては各自がかってに考えて物事を進めるのはダメだ、という考えもあるかもしれません。

ちゃんと上司に指示を仰いで、上司の指示に従って作業を進める、という考え方です。

こちらを重んじると、組織においては主体性より自主性が大切、という考えになってしまいます。

 

しかし、「上司に指示を仰いで、上司の指示に従って作業を進める」事がベストだと考える人は、心のどこかで「自分が失敗した場合は、そのような指示をした上司のミスである」という想いがあるかもしれません。

主体性とは、自分の行動の責任を自分自身が引き受けるという非常に厳しい事なのだと思います。

だからこそ、現代では「主体性」のある人が求められています。

 

終身雇用の時代、社員の立場では上司の指示にさえ従っていれば自分のキャリアはある程度保証されていました。

しかし、今の時代は、自分のキャリアも含めて、どのようなスキルを身につけていくのか、どういった立ち振る舞いをするべきかも自分で考えて行動する「主体性」が、必要なのだと思います。

関連記事