質問の力

「効果的な質問」という言葉、どこかで聞いた事ないでしょうか。「問いかけ」に関する様々な書籍が販売されていますが、確かに「効果的な質問」というのは存在すると思います。この「効果的」ってどういう事かな?と考えてみました。

(2022年11月21日 企画推進室)

質問の効果

「質問」と言えばコーチングのスキルで良く使われるワードです。コーチングについては以前のブログで書いた内容をご紹介しておきます。

ティーチングとコーチング/企画推進室

 

聞いた話ですが、人は、1日に意識・無意識を含めて6万回、自分自身に対話・問いかけをしているそうです。ところが、その9割は1週間変わっていないとの事です。

つまり人は毎日同じような事を自問自答しているという事ですが・・・そんなものかもしれませんね。そんなに同じ事ばっかり自問自答しているから、人って簡単に変われないんでしょうね。

そこで、他人から「効果的な質問」を投げかけられる事によって、あらたな気付きが生まれるという訳でしょうか。

 

ここで「効果的な質問」だと感じた事例をご紹介したいと思います。

先日、ある方(以降、Aさん)の悩みについて相談を受けていました。細かい内容はプライベートな事なので書く事はできませんが・・・

 

Aさんは、別の方(以降、Bさん)の事が心配だ、というような悩みです。

ところが話を聴いていくうちに、「Bさんは、心配しなくても大丈夫な人」というようなニュアンスで話すようになってきました。

あれあれ?と思い「最初は心配だと言っていたのに、今は心配する必要ないって言ってるように感じます。Aさんの中で何が起こったんですか?」というような質問をしました。

そうすると、「ハッ」とした顔で「そうか、心配する必要なんかなかったんだ」と自分の中で再認識されるようになりました。

 

後になって、この質問が効果的な質問だったんだな、と感じた訳です。

情報収集の質問と気づきを与える質問

質問には、聞く人のための質問(情報収集の質問)と、話す人のための質問(気づきを与える質問)の2種類があると思います。

「ジョハリの窓」というものがあります。

ジョハリの窓(ジョハリのまど、英語: Johari window)とは自分をどのように公開ないし隠蔽するかという、コミュニケーションにおける自己の公開とコミュニケーションの円滑な進め方を考えるために提案された考え方。

Wikipediaより引用

  • 自分も他人も分かっている自分の中の部分(開放の窓)
  • 自分は分かっているが他人は分かっていない自分の中の部分(秘密の窓)
  • 自分は分かっていないが他人は分かっている自分の中の部分(盲点の窓)
  • 自分も他人も分かっていない自分の中の部分(未知の窓)

上記の4つの窓に分類する考え方ですが、「情報収集の質問」は、秘密の窓を開こうとする質問です。

聞く側にとって、効果的なアドバイスをする場合に必要な質問かもしれません。しかし、質問自体に「効果」はほとんど無い気がします。(聴いた後のアドバイスには効果はあるかもしれません)

「効果的な質問」とは、盲点の窓(そもそも「自分が分かっていない」という事にも気づいていない)や、未知の窓を明らかにするような質問の事ではないでしょうか。

 

「効果的な質問」について、もっと学んで活用していきたいと思います。

関連記事