ITパスポート試験とは/企画推進室

ITエンジニアにはおなじみの情報処理技術者試験、全部で12のカテゴリがあります。その中でも一番入門となる「ITパスポート試験」ですが、プログラマーにとってこの試験はどういう位置づけと考えればいいでしょうか?

(2020年06月22日 企画推進室)

情報処理技術者試験のカテゴリ

No. 対象者 試験区分 略号 実施時期
1 ITを利活用する人 ITパスポート試験 IP 随時
2 情報セキュリティマネジメント試験 SG 春秋
3 情報処理技術者 基本情報技術者試験 FE 春秋
4 応用情報技術者試験 AP 春秋
5 ITストラテジスト試験 ST
6 システムアーキテクト試験 SA
7 プロジェクトマネージャ試験 PM
8 ネットワークスペシャリスト試験 NW
9 データベーススペシャリスト試験 DB
10 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 ES
11 ITサービスマネージャ試験 SM
12 システム監査技術者試験 AU

 

12のカテゴリの中でも、「ITパスポート試験」と「情報セキュリティマネジメント試験」はITを利活用する者が想定対象者となっています。

そういう意味では、ITエンジニアはそもそも受験者の想定に入っている訳ではないですね。

 

どういう人が対象か

この試験の狙いは、すべての社会人が備えておいてほしい情報技術の基礎知識を受験者に習得していただくことにあります。技術系の社会人、理系の学生だけではなく、事務系の社会人、文系の学生なども対象としています

IPA公式サイトより引用

 

という事ですので全ての社会人(IT専門家を除く)は当然ですが、これから社会人になる学生にもちょうどよい内容になっていると思います。ワードやエクセルなどのソフトが使えるレベルから、ITに詳しいというレベルに上がる事ができます。

ただし、ITエンジニアになりたい方がこの資格を取ったとしても、就職や条件で有利になるという事はないと思います。では受験が無駄かというと、そういう訳ではなく、この資格は基本情報処理試験でも出てくるような問題も多く含まれており、基本情報処理試験の準備勉強としてもちょうどよい内容となっています。

特に、今まで文系だったがITエンジニアになりたいという学生や、転職をしたいという方への最初のハードルとして「ITパスポート」はちょうどよい試験内容になっています。まったくITの知識がないという方には、試験に合格するという自信をつける意味でも受験をお勧めします。

試験方法、時間、難易度は?

試験が随時という事で、いつでも受験できるのも便利ですね。試験の3か月前から前日まで受験の申し込みが可能で、全国の100以上の会場で受験が可能です。

試験時間は 120分、コンピュータに問題が表示されるので、4つの選択肢から正解を選ぶ形式です。全部で 100問。問題はストラテジ系、マネジメント系、テクノロジ系の3つのカテゴリに分かれます。1000点満点中600点以上取得が合格ラインですが、3つのカテゴリ別に、各3割以上取得できている必要があります。

受験の条件はありません。小学生でも受験可能です。(本人を証明する書類が必要です)

ITに詳しい方であれば、それほど難しい訳ではないと思います。そうでない方だと30~50時間程度の勉強が必要だと思われます。

合格率は、50%~60%程度です。どんな試験でも同じですが、受験に向けては過去問を何度も解いてみましょう。

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