鰻はどうして人気者になれたのか

やってまいりました、本日は土用の丑の日!鰻の日でございます!

本年もエクステック社員に天然鰻が手渡されています。社長、ありがとうございます!これでみんな仕事にも精が出ます!

さて、喜ばしい日常にかこつけて今回は自己啓発のベストセラー「7つの習慣」(スティーブン・R・コヴィー)の基本原則について書いてみましょうか。

パラダイム

現代の日本においては高級食材となった鰻。漁獲量も心配されるほどの大人気者となりましたが、江戸時代以前は「泥臭い」と敬遠されがちだった話はどこかで耳にしたことがあるかと思います。実際は皮に厚みがあって火が通りにくく、生焼けの状態で食していたからではないかということのようです。開拓が盛んだった江戸で川がいっぱいできて「妙にひょろ長いぬめぬめした魚がいるけど、とりあえず食べてみるか」とチャレンジしてみた結果、おいしくなかったのでしょう。当時の人たちは口コミで安全性を評価していたでしょうから、さもありなん……

このように、過去の体験などから価値観が形成されます。

パラダイムとは「物事を見る時の考え方、感じ方」のことを指します。

パラダイム・シフト

見た目も手触りも味もイマイチという悪評が出回ってしまった鰻さん。生存戦略としてはこのままが良かったかもしれませんが、どうにかこの魚をうまく食べたい!という当時の人たちの探求心とは凄いものですね。「しばらく流水で泥を抜こう」「ぬとぬとして扱いづらいから串で頭を打って身を開こう」「高温の炭火でじっくり焙ったら香ばしくなるぞ」「淡泊だから味の濃いタレを付けて焼いてやろう」と試行錯誤を経て、町で売り出されるようになったのですから。

当時の人々にとっても、あの香ばしさにはたまらなく食欲を刺激されたことでしょう。食べてみたら「あの泥臭い魚が、こんなにおいしくなるなんて!」と驚きの声がたくさん上がったのだろうなと思うと、ワクワクしますね。

みんなの嫌われ者だった鰻。スターロードへの道を整理してみましょう。

  1. 知名度(悪評)があった
  2. 当時はよく獲れた
  3. 食材として潜在的な魅力があった
  4. 分析する人がいて魅力を発見した
  5. 魅力を引き出しプロデュースする人がいた
  6. よい香りが宣伝効果を発揮した
  7. 人々の考え方や価値観、見方を大きく変えた

元々ポテンシャルが高かっただけでなく、一番最後の項目が大きかったのではないでしょうか。このような出来事は「パラダイム・シフト」と呼ばれています。

人は価値観という名の色眼鏡(=パラダイム)を使って物事を見ています。それは社会や環境といった、大勢の人々によって作られています。江戸時代の人は調理方法の発明によって、パラダイムそのものを大きく塗り替えることで、パラダイム・シフトを成し遂げたのですね。

インサイド・アウト

何か物事を変化させる時には「まず自分の考えや行動を変える」必要があります。

「この魚はマズイ」と感じることは、その人の内側にある問題です。「どうにかこの魚をうまく食べたい!」と行動に移すことで、鰻がおいしく食べられる方法を発見しました。鰻屋さんの先駆者が変わらなければ、私たち日本人は今も鰻のことを泥臭い魚として敬遠していたかもしれません。鰻屋さんの大成功に感謝です。

自分が変わることによって、周囲の行動を変えられる」こと。これが「インサイド・アウト」という考え方です。

成長に伸び悩んでいる方、誰かを育てている方、就職や転職で環境を変えたい方。それぞれの価値観があると思います。変わらない何かでお困りの時には、ちょっと別の角度で見てみませんか。今までの価値観をなくす必要はありません。他の価値観を取り入れて広げていく習慣をつけていくと、私たちはもっと豊かに成長していけるのではないでしょうか。

7つの習慣については多くの記事がありますので、読み物としてよいエピソードがあれば不定期的に書き上げていこうと思います。

さっ、鰻を食べて猛暑を乗り切りましょう!

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