個人情報を守るということ。

「エクステックでは2007年8月にプライバシーマーク(略称:Pマーク)を取得してから2024年現在に至るまで資格認定を更新し続けています」

……と聞いて、皆さんすぐにご理解いただけますか? 平たくお伝えすると、「個人情報が漏洩しないよう、適切に管理ができている会社として認められ続けていますよ!」ということになります。

IT業界ではECサイト、顧客情報管理など、人と人をつなぐシステムの開発が多いですから、Pマークを取得されている企業は多いのですが、これを当たり前のように思ってはいけないなと感じています。

過去の記事の通り、従業員教育を継続していくもので、1回認められたらそれきりというものではありません。毎年、新しい方に入社いただいているという理由もあれば、個人情報保護法も改正されることがあります。時代に合わせて都度見直し、学び続けなければクリーンな環境は維持できないものです。

個人情報が流出した場合にはどうなるか。法律による罰金制度もありますが、一番は大切なお客様を危険に遭わせてしまうリスクが高まることでしょう。住所が特定されたら、ストーカーされるかもしれない。一人暮らしなら引っ越せばいいかもしれないけれど、持家で家族と暮らしていたら、家族が危険な目に遭うかもしれない。クレジットカードや口座の情報が流出したら、不正な取引でお金を盗まれてしまうかもしれない。わが身に置き換えると不安が膨らんでいきます。そういった不安を抱かせる企業って、信用できませんし、取引したいとは到底思えませんよね……「それくらいどうってことないよ」と仰る方もいるかと思いますが、人によっては日常が脅かされることに繋がるのだという理解は必要です。

日常の中を振り返ると、「あれっ?何も対策されていないな?」と感じることは意外とあります。例えば、病院での待合室。順番がきたときに名前を読み上げられることはまだ”普通”だと思いますが、病院によっては受付番号で呼んでいただけることが増えてきました。車検の見積で伺ったディーラーのデスクがパッと目に入ったタイミングで、他のお客様の個人情報が記載された契約書が山積みになっていたこともあります。気まずい思いをしながら目を逸らし、自分が悪意をもった人間でなくて良かったけど、今後大丈夫だろうかとすこし不信に思ったことを覚えています。

当然の常識だと受け止めていられる環境にいると、ふとした時にそうではない環境との差が感じられます。キチンと社会に胸を張って「あなた方を大切にします!」と言えることは、誇らしいことだなと改めて思うのでした。

(2024年6月19日 杉本)

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