ひらたく言うと?

これって○○だ!
……と閃きのような気づきを得る時ってありますよね。さて、この○○に皆さんはどんな単語が入りましたか?その言葉。おそらくは専門用語かなと思います。形のないものを理解する時、人は「言葉」で定義をすると理解のスピードが上がります。あの時言っていたあれだ!という感覚ですね。
そして周りの人に理解したことへの楽しさや発見を共有したくて「ねぇねぇこれって○○だよ!」と伝えたくなる場合があります。では、それを伝えた相手からの投げかけを想像してみてください。

ひらたく言うと?

言語は、同じ文化圏の中で感情や事象を共有しあうために優れたツールです。日本語の挨拶ひとつとっても「やぁ!」と声をかけるだけでなく「おはよう!」「こんにちは」「お疲れ様です」などと種類が豊富です。
そしてIT業界は、触れていなければ分からない未知の単語が舞い踊る世界です。例えば、ITパスポートなど、デジタルの基礎を学ぶとされている資格は「どれだけIT用語を知っていますか?」というような内容だったりします。
まずは言葉を学んで共通認識を持つことから始めましょう。ということなんですね。

一般的な業界の人たちにはこのIT用語は伝わりません。
やれITリテラシーだ、デジタルトランスフォーメーション(DX)だ、プラットフォーム、IOT、SaaS……と言われても、キョトンとしたまなざしで会話の流れを察そうとされている様子で黙されることでしょう。「今の時代にこんなことも知らないのか」と憤慨する人もいるかと思います。
ですが、それではコミュニケーションは成立しないのです。

ひらたく言うと?

相手の反応や表情を見て、ご自身に投げかけてみてください。どうでしょうか。説明はできますか?
ここで説明ができない場合、かなしいかな、本当の意味では理解ができていません。理解したつもりになっているのです。
よくIT業界はコミュニケーションが苦手な人でも活躍できる職人の世界だと表現されていることがありますが、実際は異なります。ITは人々の生活に寄り添うために存在します。人々の生活に寄り添うためには、よく相手の声に耳を傾けて、相手に理解してもらえるように、提案をしなければなりません。
コミュニケーション力も立派な技術です。磨くに越したことはありません。何かを説明する前や何かを理解したい時には、ちょっと一歩立ち止まって、この一言を心の中で投げかけてみてくださいね。

関連記事