殿と様。

うろこ雲

使い分けができていますか?。


すっかり秋らしくなってきましたね。今日は久しぶりのお休みでした。いつもなら、「どこどこへ行ってきました!」みたいな感じで始まるのですが、どこにも行っていないのでネタがありません。忙しさも今月一杯でひと段落するので、10月は少し休みを取って、ちょっと遠くまで旅行なんかに行ければいいなぁと、考える今日この頃です。あともう少し、がんばろう。

殿と様、みなさんはうまく使い分けが出来ていますでしょうか。ビジネスメールの相手先の名前を記載する際、○○様とか、○○殿とかで、よく使用すると思います。

話は、室町時代や江戸時代まで遡りますが、「殿」とは、家臣をもつ身分の者への敬称です。将軍は「上様」や「公方様」などで表すように、「殿」ではなく「様」を使います。将軍殿とはいいません。

将軍は家臣に対し「殿」を使い、家臣は将軍に対し「様」を使います。要するに、身分の上のものが下の者に対し「殿」を使い、身分の下のものが上の者に対し「様」を使います。この頃から、すでに「殿」よりも「様」の方が、敬称としては上だったことが分かりますね。

今でも役所などでは、一般市民を指す場合、えらそう?に「殿」を使います。その昔、公務員は、それはそれは、みんながあこがれる職業だったのでしょうね。公務員になれた人は、さぞ鼻が高かったことと思います。そんな名残がまだ残っていることに驚きを覚えます。

「様」は言葉の響きからも、呼ばれると気持ちのいいものです。何かの待合室で「○○さぁん」と呼ばれるよりも「○○さま」と呼ばれた方が、気分が良くないですか。

また、「さん」は「様」から変化して身軽になった敬称です。ビジネスでも、少し仲良くなって来たかな?と思う相手がいれば、友好的な雰囲気を作りたい場合、「さん」を使って見るのもいいかもしれませんね。

みなさんも、「殿」と「様」の使い分けをうまくしてくださいね。人によっては、年下の人間から「殿」でメールをもらったりすると、「なんて、偉そうな!」と思う人が結構います。注意しましょう。

余談ですが、「奥様」は、将軍様に御目見得する資格を持つ、大名や旗本などの正夫人のことをいいます。このことからも「奥様」は、位が高く、一般庶民からすれば、恐れ多い存在だったに違いありません。

だから、うちの「奥様」が偉そうなのも、仕方がないことなのか・・・。

関連記事